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シロアリは建物に使用されている木材などを食べるものだと思われがちです。

実際にシロアリは木を好んで食べる傾向があり、それによってとくに木造住宅が被害を受けることはよく知られています。

シロアリ・羽アリはコンクリートを食べる?被害はあるのか。

シロアリは実は雑食性です。

建材として使用される木材以外にも、生木や農作物、プラスチック、ゴム類、繊維類、皮革類にいたるまでシロアリが食べてしまいます。

シロアリをはじめとした害虫を寄せ付けない防虫効果があるとされる炭、またはヒノキやヒバといったシロアリが嫌う成分をとして知られる木であっても例外ではありません。

そしてさらに驚くべきことに、シロアリはコンクリートや金属類ですら食害することもあります。

これにはシロアリの習性が関係しています。

木を好んで食べるシロアリは、その途中にコンクリートなどの障害物がある場合、固いコンクリートがあろうとも、その先に進むためにかじって道を作ってしまう習性があるためです。

コンクリートといった固いものを小さなシロアリがかじって穴を開けてしまうことはちょっと信じがたい事実かもしれません。

しかし全国のシロアリ被害をみれば明らかなように、被害は木造住宅だけではなく、コンクリートや鉄筋の建物についても多く報告されているのが実態です。

ちなみにコンクリートや金属を「かじる」のであって文字通り「食べる」わけではないようですが、信じられないほどのシロアリの食欲旺盛さがよくわかります。

最近の住宅はRC工法といったコンクリートと鉄筋を組み合わせた建築構造で建てられたものも多くなってきているだけでなく、べた基礎という建物の土台部分をコンクリートで作る住宅も大変増えています。

そのため鉄筋やコンクリートで作られた建物であればシロアリは侵入してこないだろうと安心してしまいがちです。

コンクリートの場合であって被害はあるのか?

しかしコンクリートの場合であっても、シロアリはコンクリートの割れ目や隙間から侵入したり、狭い隙間をさらに拡大させて侵入したりすることもあります。

さらにコンクリートでも建物のなかにシロアリが侵入する要因として、配管など内部につながる穴などを通って入ってくることも考えられます。

侵入に成功したシロアリは、木材だけでなくプラスチック類やコードなど建物に一般的によく使用されている資材をも食害し被害をもたらすわけです。

それだけでなくシロアリは、断熱材として使われる発砲スチロール、発砲ウレタン系の素材を好んで食害することもわかっています。

そのため断熱材がよく使われている床下や壁のなかがシロアリによって食い荒らされてボロボロになるケースも希ではありません。

たしかにコンクリートなどでできた建物のほうが木造住宅よりも被害が発生しにくいことは事実ですが、絶対にシロアリ被害を避けることができる建物だと言い切ることは難しいようです。

床下や壁などを定期的に点検したり、シロアリ被害を見つけたらすぐに対処できるように備えておくことが有効なシロアリ対策だということを心得ておきましょう。

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